『レスポンシブル・カンパニー』
イヴォン・シュイナード (著)
「電動こめかみマッサージャーや
個人用酸素発生器のような特殊用途の
ぜいたく品か、塩辛いジャンクフードや
使い捨ての服といった安物か。
いずれにせよ、がらくたは誰かが
つくったものであり、
人間の知性に自然資本といったお金に
換えられないものが詰まっている。
再生よりも速いペースで人間が
使いつづけている森林や河川、土壌から
取ったなにかが詰まっているのだ。
我々は、必要もなく、人間にとって
プラスにもならない物の開発・製造・消費に、
我々の知性とひとつしかない地球を
浪費しているわけだ。
製造されたものは、
価格以上の代償をどこかで支払っている。」
「ポスト消費社会になると、
社会コストと環境コストが
製品価格に反映され、
物の値段は全体に高くなるはずで、
楽しみとしての買い物は減るだろう。
これは悪いことではない。
時間的にはいまよりも余裕が生まれ、
友だちや家族と過ごす時間を増やしたり、
有意義な仕事をする時間を増やしたりと、
心の底から満足できることに時間が使えるようになるから」
時代の大きな流れと、人間の本質的な欲求を
客観的に捉えた一冊。
パタゴニアが支持されるのは
そのフィロソフィーであり、
ブランドとして伝えている
メッセージ。
消費行動は立派な
エシカルアクション。
自分の周りをなにで
固めていくか、その人の
考え方がすけてみえてくる。
今日のニューヨークは晴れ。